Shuji Kozakura
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小櫻秀爾

Shuji Kozakura

1938年名古屋に生まれる。1961年、愛知学芸大学音楽科(現、愛知教育大学)
卒業。1966年、東京藝術大学作曲科入学、1970年同大学卒業。名古屋音楽大学名誉教授、日本作曲家協議会会員、日本マンドリン連盟会員。

音楽への想い

鎌倉時代より続く名古屋にある真宗の寺に生を受ける。戦前から実家の寺は幼稚園を経営しており、当時としてはかなり珍しかったドイツ製のピアノが置いてあった。
今は失われてしまったこのピアノが、私の記憶にある音楽との初めての出会いであった。

残念ながら名古屋大空襲で実家は寺、幼稚園、ピアノと全てを失い、終戦後数年の月日を経て再開した幼稚園は足踏みオルガンを購入した。このオルガンが、私を音楽の道へと導く最初のきっかけとなる。音大への道を志したが、正規の音楽教育を受けていなかったため挫折。愛知学芸大学音楽科(現、愛知教育大)で学んだ。しかし更なる高等教育を受けたいという思いは高まる一方で、教員生活をしながら東京藝術大学に入るまでの4年間東京までレッスンに通う。1970年の東京藝術大卒業後、ようやく本格的な音楽活動を開始し、その時すでに31歳であった。

藝大入学の頃からB・バルトーク、I・ストラビンスキーから強い影響を受ける。
とりわけ原始的リズムの味付け、何度も登場するモチーフ操作による作曲技法は私の原点ともいえよう。

1970年代に学生団体を中心とした爆発的なマンドリンブームが起こると、数々のマンドリンオーケストラの作曲依頼が大きなきっかけとなり、数々のマンドリンによる作品を作曲。作品の中には、大阪国際マンドリンコンクール課題曲として取り上げられたものもある。

21世紀を迎えると同時に和楽器奏者との出逢いを機に、和楽器研究にのめり込み、現在に至るまで多くの和楽器を伴う作品を産み出す。真宗の寺に生を受けた縁で、仏様の心を周囲や社会に伝えるという目的で仏教讃歌にも力を入れ、『お寺で皆してうたう歌』を2020年に自費出版する。その他、幼稚園園歌、小・中学校・高等学校、専門学校、等の校歌、会社社歌など35曲を手掛けた。名古屋音楽大学で36年教鞭を執る傍ら、数多くの大学などで後進の育成に努めた。

作品リスト

歌劇

『蓮如』、『美和阿波おどりの輪』


管弦楽・弦楽オーケストラ


『照塵刹』、『弦楽のための三章』、『波紋』


室内楽

『群生海』(cl & pf)『カプリッチオ』(sax quartett )


歌曲

『タコ昇天』『鬼女』『おかしな電話』


ソロ

『ピアノソナタ第1番』『生きている星』

和楽器

『3つの小品』(尺八&箏)、『玄奥』
(篠笛&琵琶)『天空』(2面の25絃箏)

マンドリン

オーケストラ

『ファンタジーII』『燦』『ふしぎなマンドリン』


室内楽

『鼓動』(mnd quartet)『四重奏曲第1番』(mnd quartet)


『煩悩林』(mnd & pf)


ソロ

『トッカータ』『即興曲』


出版楽譜&出版物

「マンドリンとピアノのための煩悩林」

「篠笛と琵琶のための玄奥」」

「尺八と箏のための三つの小品」

「二面の二十五絃箏のための天空」

「二五絃箏のための出会い=別れ」
(以上日本作曲家協議会発行)

「即興曲」
(NPO法人アルテ マンドリニスティカ発行)

「マンドリン四重奏曲鼓動」
(静岡マンドリン振興会発行)

「お寺で皆してうたう歌」
(名古屋真宗大谷派珉光院発行)

共著:「音楽の基礎~音楽理解はじめの一歩~」
(1997年 音楽之友社発行)

CD

『日本の作曲家2007』

『日本の作曲家2008』

『日本の作曲家2010』

『日本の作曲家2015』(JFC日本作曲家協議会)

『IV21世紀のピアノ音楽の領域』(JILA)

shujikozakura@gmail.com